領主の狩猟刀

とある国の領主が狩猟の際に必ず持ち歩いた、
お気に入りの剣。領主は動物の命を奪う快感に
溺れ、意味もなく日々狩猟を続けていた。

ある夜、森の動物達が集まり話し合いをした。
「これ以上、殺戮を繰り返すつもりなら自分たちが
領主を討つしかない!」

領主の屋敷を囲み、機会を窺う森の動物たち。
その様子に気づいた領主は大喜びする。
「このわしに狩られたがっておるのか!」

喜び勇んだ領主の前に、非力な動物達はなす術も
なく、すべて狩り殺され森からは動物達の姿が消
えた。結局、領主は天命をまっとうしたという。

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