救済の聖刃

かつて、人心が荒れ果て、虚偽の蔓延により、傾きかけた国
があった。

王は大層心を痛め、国を建て直そうと嘘を吐いた者を死刑と
する法を制定した。

そこに一人の商人が嘘を吐いた者のみを斬るという剣を携え
あらわれた。王は喜び、その剣を大枚の金貨で買い取った。

そして、その剣で商人を斬りつけると、商人は真っ二つにな
り、王は大層嘆いたという。