白の哀哭

うたた寝に君の姿を探しつつ、覚めては心千々に乱れつ。うつつで
も君に遭いたし。

君に添う女の命狩りにけり。今際の叫びいとこころよし。君の身心
我がものとなれ。

愛おしき君の心は我に添わず。亡き妻にのみ想いありけり。ならば
その身だけでもと願うは必定。

君が首、麗しの御首、我が元に。恨めしき眼だにいと愛おしや。我
を怨めど永久に我がもの。