一人の魔法使いが鉄塊から一振りの鎚を
生み出した。魔法使いといっても、小さな火しか
おこせない、見習の魔法使い。
体躯ばかりが大きく、大飯喰らい。魔法使いのイ
メージと大きくかけ離れた男。兄弟子からいつも
馬鹿にされ、師からも破門寸前であった。
ある日、兄弟子と一緒に魔法の触媒の薬草散策
に赴いたときに事件がおきる。兄弟子の罵りが
原因で口論となり、鎚で兄弟子を殺めてしまう。
兄弟子の血を吸った鎚は異形となり、その魔力を
吸い成長した。男は魔を鎚で補完できることを覚
え師まで手にかける。鎚は恐るべき力をもった。