世界の西の外れに、魔法の力を地盤とした魔道王
国が存在した。500人の 「元老」 といわれる魔
法使いが、街のすべてを仕切っていた。
真夜中でも真昼のように街を照らし、人々は何の
苦労も疑いもなくその魔力を礎に生活を営む。
ある日501人目の元老が新たに就任した。
若干10歳の少年が501人目の元老。年端もい
かない少年は稀代の魔術の天才。わずか2年と
15日で元老の長に就任した。この時12歳。
魔術の天才といえど、若干12歳の子供。大人に
なる葛藤と共に、己の存在意義を考えはじめ、
永久を求めて自ら石と化し永遠の聖石となった。