ゼロの剣

生まれた時から何も無かった。
だからゼロの名を持たされた。

自分が生きている価値を見いだせなかった。
祈る神がいるのであれば、殺す気でいた。

命を奪う時も何も感じなかった。
罪とか罰とか考える気にすらならなかった。

私は子供のように待ち望んでいた。
この命が奪われる、その瞬間を。